2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

三島由紀夫『美しい星』感想

三島由紀夫の『美しい星』(新潮文庫)を読んだ。 途中までは興味が持てたのだが、助教授と床屋と銀行員の三馬鹿トリオみたいなのが登場するあたりから急激に興味を失った。この三人は、「タイムボカンシリーズ」の悪玉トリオや「ドラゴンボール」のピラフ一…

三島由紀夫のSF

日本でSFの歴史を勉強しようとすると避けて通れない三島由紀夫の『美しい星』を読んでいる。 三島由紀夫はあまり好きではない。いま、SF小説を読むたびに順位を付けているが、かなり高い確率で最下位になるんじゃないかと思う。そのように思いながら読み…

最相葉月『星新一 一〇〇一話をつくった人』下巻

最相葉月の『星新一(下) 一〇〇一話をつくった人』(新潮文庫)を読んだ。下巻はおもしろかったのですぐ読めた。 ショートショートの一〇〇一話目としていろいろな出版社に原稿を渡したけれど、どれもそんなに評判にならずに担当の編集者でさえも忘れてし…

最相葉月『星新一 一〇〇一話をつくった人』上巻

最相葉月の『星新一(上) 一〇〇一話をつくった人』(新潮文庫)を読んだ。 星新一が星製薬社長になって辞めるまでの話はとても退屈したのだけれど、作家になってからの話はおもしろく、興味を持って読んでいる。星新一の作家活動よりも当時のSF文学界の…

広瀬正『マイナス・ゼロ』

広瀬正の『マイナス・ゼロ』(集英社文庫)読了。 おもしろかった。しかし、という感じだ。 しかし、何だ? というと、昭和七年の描写が長すぎるかなと思った。たぶんここがこの小説の魅力なのだろうが、僕には長すぎた。 タイムマシンを使って行ったり来た…

タイムマシンの既視感

わりと評判の良いSF小説である広瀬正の『マイナス・ゼロ』(集英社文庫)を読んでいる。 日本のものを読むのであれば小松左京を読むのが本当なのかもしれないが、小松左京はどうも僕には難しそうな気がして手が出ない。 『マイナス・ゼロ』にはタイムマシ…

ディケンズ『荒涼館4』

ディケンズ『荒涼館4』(ちくま文庫)を読んだ。すべて読み終えた。 僕にはこの小説のおもしろさがいまいち理解できなかった。ディケンズの小説全般がおもしろいとは感じられない。残念だ。 登場人物のリチャードが馬鹿だ、大馬鹿だ、という印象が強く残っ…

スタニスワフ・レム『ソラリス』

スタニスワフ・レムの『ソラリス』(国書刊行会)を図書館で借りて読む。 読み始めて期待したほどはおもしろくならなかった。ある程度予想通りで、盛り上がりに欠ける展開だった。SFなんだから(などと言うと作者に怒られそうだが)もっとわくわくする展開…

SF漬け

『星新一 一〇〇一話をつくった人』(最相葉月著)という本を読んでいる。作家星新一に対してはあまり関心はないのだけれど、当時の日本のSF文学界には興味がある。 いまはまだ星新一の父親の星一についての話。早く星新一が作家にならないかなあと思いな…

加藤典洋『さようなら、ゴジラたち』感想

加藤典洋『さようなら、ゴジラたち――戦後から遠く離れて』(岩波書店)を図書館で借りて読んだ。 加藤典洋の『敗戦後論』は発表されたときに評判になって、僕も読んだのだけれど正直言うとピンと来なかった。今回この、『敗戦後論』以降に発表された論文を集…

ハインライン『夏への扉』感想

ロバート・A・ハインラインの『夏への扉[新訳版]』(早川書房)を読んだ。 最後まで読んでみるとなかなかおもしろい小説だったことが分かる。 マイケル・J・フォックス主演の映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だなあと思いながら、主題歌「The Pow…

夏への扉からゴジラへ

ハインラインの『夏への扉』(小尾芙佐訳)を読んでいる。 クラークの『幼年期の終わり』は最初のほうからおもしろいと感じていたのだけれど、これはどうかな、という感じ。いま86頁あたりだけれど、どうなんだろう。この本はおもしろいのでしょうか、誰か…

クラーク『幼年期の終わり』

アーサー・C・クラーク『幼年期の終わり』(光文社古典新訳文庫)を図書館で借りて読んだ。 いろいろなところで名前の挙がる作品なのでやはりとてもおもしろかった。 宇宙人が姿を見せたときの衝撃はすごいものがあっただろう。「あっただろう」というのは…

SF幼年期の始まり

今日は選挙に行った。 20代のころは一度も行ったことがなかったのに一度行き始めたら欠かさず行っている。いまだに誰に入れるべきという強い確信が持てないままに投票している。しかし改めて考えてみるに、「誰に入れるべきか分からないけど、名前を書いて…

関川夏央『豪雨の前兆』

関川夏央『豪雨の前兆』(文春文庫)。 死んだ作家たちの話と、関川夏央個人の話がないまぜに語られる、エッセーのような小説のような、文章を集めた本だった。 夏目漱石にも司馬遼太郎にも伊丹十三にも興味があるので、面白く読めた。 もっともおもしろかっ…

内田樹・高橋源一郎『沈む日本を愛せますか?』

内田樹と高橋源一郎の対談『沈む日本を愛せますか?』(ロッキングオン)を図書館で借りて読んだ。 かなり分厚い本で政治の話なので、読めるかなと思っていたが、読めた。小沢一郎と江藤淳の話が中心だった、わけでもないのだが、その二人の話が特に印象に残…

岡本太郎『今日の芸術』感想

生誕100年ということでテレビドラマも全部見て、瀬戸内寂聴が語る特別番組も見たので興味を持ち、岡本太郎の『今日の芸術 時代を創造するものは誰か』(光文社知恵の森文庫)を読んだ。 とにかく新しいことが良いことなのだという考えと、芸術を大衆のも…

巽孝之『『2001年宇宙の旅』講義』

巽孝之『『2001年宇宙の旅』講義』(平凡社新書)を図書館で借りて読む。 興味を持ったのは、夢枕獏『上弦の月を喰べる獅子』と大江健三郎の『治療塔』『治療塔惑星』。しかしこのひと(=巽孝之)にとってのおもしろいものが僕にとって面白いはずはない…

星新一『ボッコちゃん』読了

星新一『ボッコちゃん』(新潮文庫)読了。「親善キッス」がおもしろかった。 最後の一行でオチがついて終わり、というのを繰り返し読んでいると物足りなく思えてくるので、引き続き星新一を読む気にはならなかった。読む前は全部とはいかないまでも何冊かは…

関川夏央『司馬遼太郎の「かたち」』感想

関川夏央の『司馬遼太郎の「かたち」 「この国のかたち」の十年』(文春文庫)を読んだ。 ちょうどNHKのドラマ「TAROの塔」の最終回の、岡本太郎の晩年の病気になって寝込んでいる姿を見た後に、この本で司馬遼太郎が座骨神経痛だと思っていたら大動…

トム・フーパー監督『英国王のスピーチ』感想

映画館に行ってトム・フーパー監督の『英国王のスピーチ』を見た。 噂通りの作品でした。むちゃくちゃいいわけでもなく、これがアカデミー賞かあという感じ。かといっておもしろくないわけではない。 意識すればするほど喋れなくなる感じをうまく描いていた…