2006-05-01から1ヶ月間の記事一覧

☆堀辰雄覚書(「風立ちぬ」)

江藤淳の対談集「文学の現在」を図書館で借りて少し読む。 この本は、 「今、言葉は生きているか」(中上健次・1987年12月3日) 「批評はいかにあるべきか」(富岡多恵子・1988年3月11日) 「ポスト・モダンと近代以前」(川村湊・1988年…

☆潔癖症

自宅に本がないので調べられなかったんだけど、たしか加藤典洋が「ゆるやかな速度」「ホーロー質」「この時代の生き方」の三作のいずれかで、吉本ばななの「N・P」を「はじめての失敗作」のような表現を使って批評していたことがあったと思う。その「N・…

☆江藤淳「昭和の文人」は傑作だと思う

江藤淳の「昭和の文人」(新潮文庫)を読み終わった。相当面白くて興奮したけれど、この本がすでに絶版である理由もわかる。 「平野謙の韜晦、中野重治の転向、堀辰雄の変身」を題材にしている本なので、たぶんあまり興味を惹かれる人が少ない。だいたい「韜…

☆フォレスト・カーター「リトル・トリー」感想

フォレスト・カーターの「リトル・トリー」を図書館で借りて読んだ。 吉本隆明の「心とは何か」を読んでから、読み始めたけど、吉本隆明が引用していたところは一番いいところだった。映画の宣伝みたいに先に最もいいところを見せられた感じだ。祖父母と無理…

☆気になっていること

最近気になっていること。 宗教と江藤淳と「大菩薩峠」。 並べてみると、凄まじい。いったいおいくつですか、って訊ねられそう。 宗教は、「徒然草」と内田樹の影響。内田樹ほど思想に宗教的なものを感じさせる思想家は、吉本隆明を除いて日本にはいないと思…

☆高山みなみの二役に驚く

どうしてもフォレスト・カーターの「リトル・トリー」が読み進められない。 読みながらいろいろと考えすぎてしまうせいのような気がする。短編集みたいな雰囲気で、章と章のつながりがあまりないからかもしれない。単なる寝不足の可能性もある。 最近本を読…

☆「A GIRL IN SUMMER」購入

滅多にCDを買うことはないけど、僕は自他ともに認めるにわかユーミンファンなので、松任谷由実の新作アルバム「A GIRL IN SUMMER」を購入した。 まだあまり聴いてないけど、ぱっと聴き(「ぱっと見」ではなく)、まあまあという感じです。 特に傑作という…

☆心はチェロキー気持ちは「・・・」

とりあえず読んでみないことには話にならないということで、自称チェロキーのフォレスト・カーター作「リトル・トリー」(初版)を読んでいる。現在98ページ。 チェロキーというのはチョロQともチェルシーとも違って、「北米南東部のアラバマ山脈南端に住…

☆吉本隆明「心とは何か」感想

図書館で借りた吉本隆明の「心とは何か 心的現象論入門」を読んだ。 この本を読んだのは、ルソーについて触れられていたから。ルソーは僕がいまエビちゃん(蛯原友里)と並んでもっとも注目している人物です。しかしエビちゃんの顔がいまだに憶えられない。 …

☆作者の像

最近はインターネットで何でも調べてしまうことができるが、時にそれがいいんだか悪いんだかわからなくなるときもある。 いま読んでいる吉本隆明の本のなかに「リトル・トリー」という小説について書いてあって、「ここ半年でいちばん」というようなことが書…

☆橋本治「これで古典がよくわかる」感想

最近、本の感想しか書いていない気がする。 まあでも、それもまたよしや。(「ジョゼと虎と魚たち」より) 橋本治の「ハシモト式古典入門 これで古典がよくわかる」(ごま書房)を図書館で借りて読んだ。現在ちくま文庫から「これで古典がよくわかる」という…

☆内田樹「他者と死者 ラカンによるレヴィナス」感想

もう二十歳を越えて就職していたけれど、水泳教室に通っていたことがある。 このままじゃ、一生クロールができない。これではいけないという切実な思いに駆られて。 しばらくはいくらやっても息継ぎのできない時期が続き、コーチの説明を聞きながらも「そん…

☆フロイト「夢判断」感想

フロイトの「夢判断」をやっと読み終わった。 苦労した。 夢が願望充足であるということだけはよくわかりました。 最後のほうは、「すまん、俺が悪かった。もう勘弁してください。」という感じで読み進んだ。しばらくフロイトは読まないつもり。

☆橋本治「絵本徒然草(下)」感想

新倉イワオの顔がはっきりと思い出せない。 思い出したと思ったら、ドナルド・キーンだった。 日本文学だけじゃなく、心霊写真について語るドナルド・キーンも見てみたい。 橋本治の「絵本徒然草」は下巻になると、やはり兼好の考え方も落ち着きがあって、あ…

☆わたしの知らない世界

テレビというのはしばらく見なければずっと見なくても平気になってしまう。 最近本ばかり読んでぜんぜん見ていなかったら、いつの間にか「マチベン」も終わってしまっていた。 僕は母親に「テレビばっかり見てたら吉本隆明みたいになるよっ!」って怒られな…

☆平仮名で書け丸谷才一

「裏声で歌へ君が代」が代表作である丸谷才一を平仮名で書くと「まるやさひひち」になるんだろうか。長年の疑問です。 6月の文庫新刊は注目作品が多すぎる。どうしよう。 「源氏物語」を読んだときにどうしても読みたくなった「輝く日の宮」はもちろん、よ…

☆「絵本徒然草(上)」で橋本治をいみじと思う

「いみじ」というのは「スゲェ」という意味だそうです。 図書館で借りた、橋本治の「絵本徒然草(上)」に書いてあった。 この本は「絵本」と言っておきながら絵本じゃない。なぜなら谷川俊太郎が訳してないから。 というだけじゃなく、誰が読んでも絵本とは…

☆「徒然草」は角川文庫で

兼好法師の「徒然草」は角川文庫で読むことにする。 やはり岩波文庫の注だけでは読めないと判断した。 昨夜ひとまず、さらっと現代語訳だけ読んでみようとしたのに、第七段を読んだあたりから腹痛が始まり、「鳥部山の煙立ち去らで」だなあと、もう死ぬのか…

☆加藤典洋「僕が批評家になったわけ」感想

僕が「徒然草」を読みたいと言ったことから、古典はどこの文庫がいいかという話を夫婦でおこなった。(なんて知的なジャパネスク夫婦!) そして話は岩波文庫(黄色)におよび、「あんなちょっとの注だけじゃ読めん」という僕の発言に対しての妻の、「あれは…

☆「ミラーを拭く男」感想

録画していた、梶田征則監督の「ミラーを拭く男」を見た。 緒形拳が全国のカーブミラーを拭いてまわる話。 最後に津川雅彦がマスコミを利用して全国の中高年男性に呼びかけて、カーブミラーを拭くことが市民運動みたいになる。「フォレスト・ガンプ」のよう…

☆「デュラス、映画を語る」を語る

図書館で借りてきた、「デュラス、映画を語る」を読んだ。 この本の原題は「La Couleur des mots, Entretiens avec Dominique Noguez autour de huit films」で直訳すると、「言葉の色、8本の映画をめぐるドミニク・ノゲーズとのインタビュー集」って感じで…

☆香山リカ「テレビゲームと癒し」感想

「ゲーム脳」についてのウィキペディアの項目を読んで、この理論が批判されていることを知った。ふむふむといろいろと調べているうちに、香山リカの「テレビゲームと癒し」という本がおもしろそうだと思って、図書館で借りてきた。(この本は現在絶版のよう…

☆イニシャルはAA

フランス映画のブリジット・バルドーがBBなら、イタリア映画のクラウディア・カルディナーレはCCだ。そして、日本映画にはAAがいる。浅野温子だ。 なんでこんなばかばかしいことを思いついたかというと、難解なフランス映画好きで蓮實重彦好きならば、…

☆「あの世の話」を読んで、あの世について考えた

古本屋で買った、佐藤愛子と江原啓之の対談「あの世の話」を読んだ。 読み易くておもしろかった。 佐藤愛子が質問し、江原啓之が答えるという対談だった。 江原啓之ほどクリアに霊界について語る人はいままでいなかった。丹波哲郎ではこうはいかないんだな、…

☆キモかっこわるい

倖田來未をあらわす「エロかっこいい」という形容詞と、アンガールズをあらわす「キモかわいい」という形容詞。 ふたつの形容詞は、逆接ではなくて順接でくっついているんだろうと思う。つまり「エロいけどかっこいい」や「キモいけどかわいい」ではなくて、…

☆これから見ます日本映画。

レンタルしたDVDを返しに行って、ついでに少し回ってみたら、見てない映画ばっかりだった。興味を惹かれたもの(とその理由)をここにメモしておきます。ここに書いておくと、携帯電話からも見れるので便利なんです。 いったいいつから映画を見てないんだ…

☆田辺聖子の短編「ジョゼと虎と魚たち」

新潮文庫のフランソワーズ・サガンの作品は、絶滅の危機にある。現在4作品しかない。 ちなみにアンドレ・ジッドは2作品。 これは由々しき問題だ。 なんで、読んだこともないフランソワーズ・サガンの作品を調べてみたかというと、映画「ジョゼと虎と魚たち…

☆「ジョゼと虎と魚たち」はすばらしい

犬童一心監督の「ジョゼと虎と魚たち」を見て泣いてしまった。 最後の、妻夫木聡の泣くところ。 一回目普通に見て、そのあとコメンタリーで、監督と妻夫木聡と池脇千鶴の3人のおしゃべりを聞きながら見た。 村上春樹の「ノルウェイの森」のような雰囲気だな…

☆ハッピーエンドしばり (「ザ・エージェント」感想)

今週は映画を見すぎている。あんまり見すぎると、辛いものを食べ過ぎて麻痺するみたいに何も感じなくなる。「ザ・エージェント」は見たことすら忘れてしまいそう。 それというのも、おもしろいと確信している犬童一心監督の「メゾン・ド・ヒミコ」がいつも借…

☆吉本ばなな「ひな菊の人生」感想

吉本ばななの「ひな菊の人生」はおもしろくなかった。 本を読むと、当然おもしろかったりおもしろくなかったりする。何が原因かはなかなか判らない。たぶんいろいろだ。ひとと話をしていて退屈したり楽しかったりするのと同じだと思う。 「ひな菊の人生」は…