☆クリント・イーストウッド「ガントレット」感想

ガントレットクリント・イーストウッド監督、主演の「ガントレット」を録画していたので見た。
悪いやつは悪い。理由はない。
悪いやつが悪いことをするのにも理由はない。強いて言えば悪いからだ。
そんな感じの映画だった。
1977年の映画だけれど、そういう時代だったんだなあ、ということを感じた。
西部警察」などの刑事ドラマで、抵抗して逃げる犯人を刑事が捕まえ、そのまま手錠をかければいいのにしばらく殴る蹴るの暴行を加えた挙句に連行する、というようなことがよく行われていたが、いま思うとわかりやすい時代ではあった。
いつごろから悪いやつにも悪いやつになってしまった理由があるなどということが常識のようになったんだろう。
ザ・ハングマン」や「必殺仕事人」のころはまだまだ悪いやつは悪かった。

ちょっとヒッチコックの「北北西に進路を取れ」のようでもあった。
ヘリコプターに追っかけられるし。

意味もなく家やバスがピストルで撃たれ、蜂の巣状態になるのが笑える。
テレビでちらっと見たことのある、チャン・イーモウ監督の「英雄 HERO」で弓矢がじゃんじゃん飛んでくるシーンを思い出した。